映画/美容ライター此花さくやのコノ話

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ライアン・ゴズリングの筋肉は見られないけど……「ナイスガイズ!」がナイス!

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2017年はライアン・ゴズリング祭り! 2月18日に公開の映画『ナイスガイズ!』に続き、アカデミー賞最有力候補といわれる『ラ・ラ・ランド』が2月24日に公開されます。そして11月には『ブレード・ランナー』の続編も公開されるとか! ゴズリングファンの私にとって、本当に嬉しい1年。

 

まずは、2017年ゴズリング祭りの第一弾、『ナイスガイズ!』を観てきました。『ラ・ラ・ランド』のロマンチックなゴズリングよりもこちらの映画の彼のほうがオススメ!と言う人も多いので、か~な~り~期待して行きましたが、うん、期待どおり面白かった~!

 

舞台は1977年のLA。実直だけれど筋肉バカの示談屋ヒーリー(ラッセル・クロウ)と、ずるいけれどアホでアル中の私立探偵マーチ(ライアン・ゴズリング)が、ひょんなことからコンビを組むこととなり、連続殺人事件に巻き込まれていく……というサスペンス仕立てのアクションコメディです。

ヒーリーとマーチのドタバタな掛け合いをみていると「このコンビ、『リーサル・ウェポン』に似てなくない?」と思ったんですが、案の定、この作品の監督/脚本は『リーサル・ウェポン』で脚本家デビューを果たしたシェーン・ブラックだったんですね~。 

リーサル・ウェポン』(1987年)は大好きな映画なんですが、ワザとらしいほど哀しいリッグス(メル・ギブソン)のキャラクター設定(ひょっとしたらギブソンの演技のせいかもしれないけど)が正直鼻につくときがありました……。が、この『ナイスガイズ!』にはそういう“ヤリすぎ”がないんです!

ヒーリーもマーチもめっちゃ頭が悪くて、実際に捜査を進めていくのが、唯一賢いマーチの娘、13歳のホリー(アンガーリー・ライス)。

映画のタイトルは『ナイスガイズ!』ですが、ナイスなのはホリーだけ笑。子供のホリーだけがモラルと良識をもった人物なのです。こういった人物描写とジョークのミックスマッチがこの映画の最大の魅力かも!

それでは、この映画の見所をざっくりと3つご紹介します~。

 

1:ラッセル・クロウxライアン・ゴズリングのケミストリーが最高!

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いつの間にか膨張してクマ男化しちゃったラッセル・クロウと、珍しくダメダメ男を演じているライアン・ゴズリングの見事なケミストリーは、演技とは思えないぐらい観客を笑わせちゃう! 

キャラクターに絶妙にマッチしたジョーク、そして体をはった芸人のようなスタントに映画の最初っから最後まで笑えます。とりわけ、ゴズリングのトイレのシーンが最高!

 

2:70年代後半のファッション、インテリア、クラシックカー、音楽に心を奪われる!

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ホリーが魅せるティーンファッションは本当にオシャレ! バギージーンズ、刺繍入りデニムジャケット、ジャージのコーデは今の時代でもマネできそうー。

パーティーシーンに登場するフォークロア、マキシドレス、レインボウなど、サイケ・ボヘ調に彩られるファッションもめちゃくちゃ素敵。ヒーリーやマーチのヴィンテージルックも見逃せません。

また、ミッドセンチュリーの家具、幾何学模様やボタニカルの壁紙、ゼブラのハラコに真っ赤なウォールなど、ヴィンテージインテリア好きにはたまらない~! 

しかも、ポンティアック、ベンツ、ワーゲン、メルセデスなど、60年代後半から70年代後半の名車がズラリとお目見え!

アース・ウィンド&ファイアー、テンプテーションズ、キッス、ビー・ジーズアル・グリーンなどの音楽がリアルな70年代のムードをオン! クラシックロック、ディスコやファンク好きさんには必見の映画です。

 

3:笑いのなかに社会風刺が仕込まれている!?

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ブラック監督がスゴいな、と思わせるのはコメディのなかに“嫌味にならない程度”の社会風刺が密かに仕込まれているところ。

70年代後半に絶頂期を迎えたポルノ産業と自動車産業、この相反するような二つの産業ですが、それぞれのパーティーシーンはそっくり!?

女性をモノとして扱うポルノ産業、環境を汚染する自動車産業、両産業ともに人間性と自然を破壊しちゃう“バッドガイズ”とも考えられますよね。

これら産業を軸にしたサスペンス展開にブラック監督の“想い”が込められているような気がしましたが、皆さんはどう思われるでしょうか? 特にラストシーンのヒーリーとマーチのダイアローグには、注意してみてくださいー!

 

ヴィンテージカルチャーに酔いしれながら、手に汗を握りつつ腹を抱えて笑い、最後にちょっと考えさせられる『ナイスガイズ!』は、一級の娯楽作品に仕上がっています。男性と女性両方にオススメですよー!

 

【参考】

映画『ナイスガイズ!』公式サイト – 2017年2月18日、新宿バルト9ほか全国ロードショー

 

【画像】

※ (c)2016 NICE GUYS, LLC

 

【配給】

クロックワークス