映画/美容ライター此花さくやのコノ話

大好きな映画・美容・ファッション・プライベートで感じるコトを綴っていきます。

働き女子はマネしたい!? 公開中「アラビアの女王」にみるファッション

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今日は、先日21日にワシントンDCで行われた『女性のマーチ』と同日公開になったニコール・キッドマン主演の映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』のコノ話です。

『女性のマーチ』にふさわしいこの映画。なんといっても、女性が主役! ロバート・パティンソン、ダミアン・ルイスジェームズ・フランコといった個性派で名高い俳優陣が完全に脇役に徹しちゃっているから、まさに女性のための映画です。

 

■“アラビアの女王”って知ってた?

ガートルード・ベルについて皆さんはご存知ですか? “アラビアのロレンス”ことT.E.ロレンスに関しては映画や本で知っている方は多いハズ。私も映画『アラビアのロレンス』や神坂智子さんの漫画『T.E.ロレンス』が大好きで、ほかにも何冊か本を読んだことがあるのですが、ベルについてはまったく知りませんでした!

なんと、アラビアのロレンスよりもずっと前にアラビアの砂漠で活躍していたのだとか! 

ベルはヴィクトリア朝に鉄鋼王の娘として生まれ、オックスフォードを卒業した才女。でも結婚以外の道を模索してアラビアの地へ赴き、“トラベラー”、“考古学者”としてシリア断行どころか世界一周の旅までも果たします。上流階級の女性でも結婚しか選択の余地がなかった時代に、ひとり旅(もちろん案内人はいますが)を決行してエッセーを書くなんでめちゃくちゃスゴいんですが、それだけじゃないんです!

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その知識と行動力を買われてイギリス諜報員として活躍したり、オスマン帝国からベドウィン(アラブの遊牧民族)を解放したり、イラクの国境を画定したりなど、素晴らしいキャリアを築き上げたんです。様々なアラブの部族との深い交流や理解から、アラブの民からも“砂漠の女王”と親しまれるほどに。

芯の強い優雅な表情で私たちを魅了するニコール・キッドマンの演技ですが、作中でみるベルの衣装も見所! 特にベルのファッションが、キャリアアップと共に変化していくのが興味深いんですよ~。

 

■ファッションの変化も見所!

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ブローチ、ベルト、ヘアアレンジ、可愛いですよね~!

 

ヴィクトリア朝では“白の衣装”は上流階級の証。洗濯機もなかった時代に“白”で装うのは、使用人がいるお金持ちの特権だったから。

結婚以外の道を模索してテヘランにやってきたときのベルはオールホワイトコーデ。乙女心をくすぐるホワイトコーデがとっても清楚なのですが、キャリアを築いていくうちに、ブラックのトップスや紺ジャケットを着用するように。まるで働き女子が出世する様をみるみたいなんです。

ヘアアレンジ、ストール、ベルト使いなど、今の時代にもマネしたいオシャレテクがつまっていますよ~!

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ストールテクについては小学館『美レンジャー』で書いているので、よろしければご覧下さいね。

【映画で美活!】実は使える「アラビアの女王」に学ぶストールテク

 

さらに、砂漠の部族の心をつかむベルのコミュニケーションスキルも働き女子はお手本にしたいところ! 

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小アジア、シリア、アラビア、ユーフラテスへの探検……ベルを突き動かしたのはなんだったのか!?

 

その答えはこの映画をみて! 

 

映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』はベルの活躍と切ない恋を描いた壮大な大河ドラマ。雄大なアラビアの絶景と優美な音楽は、わたしたちを中東ロマンへと導いてくれます。慌しい毎日を送る女性の皆さん、この映画でひと時の冒険を味わってくださいね~。

 

【画像】

※ ©2013 QOTD FILM INVESTMENT LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

 

【参考】

映画『アラビアの女王 愛と宿命の日々』公式サイト – 2017年1月21日(土)新宿シネマカリテ、丸ノ内TOEIほか全国順次公開

 

【配給】

※ ギャガ・プラス

 

 

 

久々の秀作!映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士」が地味スゴって話

「映画で美活する」映画美容ライターの此花さくやです。

今日は、2月25日(土)に公開される映画『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士』のコノ話です。

 

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どうですか、このビジュアル? どこからどう見ても重そうな映画ですよね。そのとおり、テーマはおも~いです。観た後は誰しも「ヒューマニティって何!?」と自問自答しちゃう作品です。心の美容にもたまには真面目な刺激がないとね。

 

ミルグラム博士の“アイヒマン実験ミルグラム実験)”はアメリカの心理学入門では必ず習う実験です。“パブロフの犬”並に有名で、私もアメリカの大学1年生のときにPsychology101で学んだ記憶があります。

 

ミルグラム博士はホロコーストを逃れてNYに移住した両親をもつユダヤ系アメリカ人。「なぜナチスの大量虐殺をドイツ国民が許してしまったのか?」という問いに答えるべく、“権威に対する服従心理”を科学的に証明しようと、アイヒマン実験を試みました。

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人はなぜかくもたやすく権威に服従するのか……!?

その答えはぜひこの映画をみてください! モレなく答えを見つけることができますよ!!!

 

さて、ストーリーはミルグラム博士の実験を映画化しているのですが、スローペースでとくにドラマチックなシーンもないのにもかかわらず、斬新な映像と演出、そして何よりも、ピーター・サースガードの名演技で観客を飽きさせないんですよ~!

 

監督は『ハムレット』や『アナーキー』のマイケル・アルメイダ。演劇と映画を上手に融合する監督の手腕はこの映画でも発揮されていたと思います。

 

しかし……それもピーター・サースガードの見事な演技があってからこそ~! 静かな苦悩に満ちた心理学者然としたアクティングはあっぱれです! イケメン俳優のような三枚目のようなどっちつかずのルックスで、鼻にかかる声が妙に怪しくてセクシー。この映画でピーターの自然な迫力ある演技に恋しちゃいました~笑。こういうルックスの俳優が最初は名脇役として名をあげて、最後に良質な映画で主役をはっちゃうんだろうな。派手さはないけれど確実に名優になりそう~。

 

ちなみに、ウィノナ・ライダーも博士の妻役で出演していますよ。人気絶頂期の彼女なら出演しそうにない映画かも~笑。

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余談ですが……ピーター・サースガードといえば、ちょっと古いけれど私のお気に入りの作品は↓

ロネ・シェルフィグ監督でキャリー・マリガン主演の『17歳の肖像』(2009年)です。

 

地味だけれど質の高い映画をみたいときは、『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士』がオススメですよ!

 

映画『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士』公式サイト

2017年2月25日、新宿シネマカリテほか全国順次公開

(C)2014 Experimenter Productions, LLC. All rights

 

 

 

大人可愛いメイク…でも怖~いストーリー!もうすぐ公開される映画「ネオン・デーモン」が衝撃的

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ライターの此花さくやです。

本日から美容・ファッション・海外エンタメ、その他私的なコトを綴るブログを開設しました。どうぞよろしくお願いいたします!

 

皆さん、お正月はいかがでしたか?

此花は、くっちゃねXくっちゃねX海外ドラマX映画三昧で、美容ライターであるにもかかわらず、また膨張してしまいました…。ネタ探しのためにも本当に効くダイエットを見つけないと…。

 

さて、2016年に試写会で観た映画のなかでも、とりわけオシャレでダークな物語は、来る1月13日の金曜日に公開される『ネオン・デーモン』。

 

田舎の少女がモデルになるためにロスへ引っ越してきて、女としてモデルとして“豹変”していく映画です。

 

目に突き刺さるような光と映像、耳に衝撃を残す音楽で観客を魅了するのは、ニコラス・ウィンディング・レフン監督。そう、ライアン・ゴズリング主演の「ドライヴ」の監督です!(ライアン・ゴズリングといえば、来月公開される『ラ・ラ・ランド』をまだ観てないんです! 早くみたいーー!)

 

好き嫌いがハッキリ分かれる映画だと思いますが、エル・ファニングキアヌ・リーブスの新たな一面を引き出したのはレフン監督の力量だと思います。

 

エンポリオアルマーニイヴ・サンローランのモードでゴアなファッションや、今年流行のモーヴピンクカラーやビジューを取り入れたメイクは必見ですよ!

 

メイクについては小学館『美レンジャー』で解説しているのでよろしければご覧くださいね。

メイク&オシャレ好き必見!映画「ネオン・デーモン」に見る最新トレンド - 美レンジャー

 

去年、レフン監督の来日トークイベントを取材させていただきましたが、ご自身が抱える色弱失語症、過敏症などをアートに昇華させるレフン監督の人生観には、スレたアラフォー女の私でもむっちゃくちゃ感動しました! 

 

オシャレギークな北欧男子といった外見の監督ですが、言葉を選んだ重みのある発言にユーモアというスパイスをたっぷりきかせた会話は、さすがに鬼才の名にふさわしい貫禄でした!

 

取材の模様も記事にしておりますので、よろしければ読んでみてくださいー!

【心の美容!】「人生は弱みを強みに変える旅」レフン監督の言葉に感動 - 美レンジャー

 

『ネオン・デーモン』はエッジのある映画好きさんやオシャレさんにオススメの映画ですよ。

 

さあ、今年もたくさん映画を観るぞー!

皆さんもおもしろい映画やドラマがあれば教えて下さいね。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!